開放系酸分解装置 DigiBlock (デジブロック)

LabTech社は無機元素分析のための試料前処理法として、開放系酸分解装置DigiBlock(デジブロック)を提案します。対象試料中の無機元素について、AAS、ICP-OESなどの分析機器を用いて定量/定性分析するためには、均質かつ透明な試料溶液が必要です。DigiBlockは、試料の酸分解処理を簡単かつ大量に行なうことができる加熱装置であり、ヒートブロック方式によってバイアルを全面から加熱することで迅速な処理を実現します。またドラフトチャンバー設備の最小40×40cm四方の小さいスペースに設置することが可能です。

ブロック型加熱器であるDigiBlockは、フッ素樹脂製コーティングを全面に施した、グラファイトまたはアルミニウム合金製ブロックを採用し、硝酸、塩酸などの強酸試薬を用いた最大450℃の高温加熱処理に対応できます。分析対象試料を酸試薬とともにバイアルに添加し、酸分解処理を行ないます。熱伝導率が高いブロック素材は、加熱効率を向上するとともに、ブロック間温度差を極限まで小さく抑えることができるため、迅速かつ多検体同時処理に対応します。

バイアルは、材質としてガラス製、フッ素樹脂製またはプラスチック製、容量として50mLまたは100mLからそれぞれ選択し、50mL容量バイアルで最大54本を同時処理することが可能です。

標準モデル

  ED16S ED36S ED54S EHD36S
最大電力量 1000W 1400W 3000W 3000W
最高温度 210℃ 210℃ 240℃ 450℃
温度管理精度 ±0.2℃ ±0.2℃ ±1℃ ±1℃
加熱ブロック穴径 / 個   Φ31mm Φ31mm Φ31mm
加熱ブロック素材 フッ素樹脂加工
アルミニウム合金
フッ素樹脂加工
アルミニウム合金
フッ素樹脂加工
グラファイト
グラファイト
チューブ搭載数 16個 (4×4) 36個 (6×6) 54個 (9×6) 36個 (6×6)
チューブ容量の目安 100mL 50mL 50mL 50mL
本体寸法
(横幅×奥行×高さ)
28×39×19cm 42×42×19cm 40×52.5×29cm 45×54×20cm
本体重量 22kg 25kg 42kg 28kg
供給電源 230V 50/60Hz
※200V 20A電源×1口、別途アップトランスが必要です
設置環境 室内温度10~35℃、相対湿度10~80%範囲内

iTouchモデル

  ED16S iTouch ED36S iTouch ED54S iTouch EHD36S iTouch
最大電力量 1000W 1400W 3000W 3000W
最高温度 210℃ 210℃ 240℃ 450℃
温度管理精度 ±0.2℃ ±0.2℃ ±1℃ ±1℃
加熱ブロック穴径 / 個   Φ31mm Φ31mm Φ31mm
加熱ブロック素材 フッ素樹脂加工
アルミニウム合金
フッ素樹脂加工
アルミニウム合金
フッ素樹脂加工
グラファイト
グラファイト
チューブ搭載数 16個 (4×4) 36個 (6×6) 54個 (9×6) 36個 (6×6)
チューブ容量の目安 100mL 50mL 50mL 50mL
本体寸法
(横幅×奥行×高さ)
31×39×19cm 44×42×19cm 43×54×29cm 48×54×20cm
本体重量 22kg 25kg 42kg 28kg
供給電源 230V 50/60Hz
※200V 20A電源×1口、別途アップトランスが必要です
設置環境 室内温度10~35℃、相対湿度10~80%範囲内
DigiBlockのバリエーション

開放系酸分解処理への適用例

DigiBlockはさまざまな試料の酸分解処理を実行することが可能です。主に、食品・環境・農作物・生体といった有機物試料の前処理操作に最適であり、特にEPA method 200.2、3010A、3050Bなどの各種公定法に準拠した試料前処理操作に対応します。

試料および酸試薬を添加したバイアルをDigiBlockに搭載し、ソフトウェアで管理された温度雰囲気下にて酸分解処理を実施します。バイアルには必要に応じて、時計皿、カバーなどのフタを用いて酸試薬の乾固を防止します。さらにEHD36Sモデルでは硫酸の白煙処理などの高温条件にも対応可能です。

マイクロ波試料前処理装置との組み合わせ

DigiBlockによる開放系酸分解処理は、マイクロ波試料前処理装置に用いられる専用容器でも実施することができます。
Milestone社セグメンテッド高圧ローターSK-15ET容器(Φ 38 mm)の場合、ED16SまたはED16S iTOUCHモデルにて全16本を同時処理することが可能です。例えば、マイクロ波酸分解法の事前/事後処理として、溶媒を含む試料に対する溶媒の蒸発除去、酸試薬との化学反応性が高い試料に対する予備加熱、酸分解液の濃縮蒸発操作などを行ないます。

DigiBlockバイアル

ホウケイ酸ガラスおよびフッ素樹脂製バイアルは、開放系酸分解処理に適した耐熱性・容積を有しており、各種アプリケーションに適用できます。
耐熱性が高いガラス製バイアルでは硫酸や過塩素酸などの高沸点試薬も使用可能であり、フッ素樹脂製バイアルは、ケイ酸塩試料などを分解するためのフッ化水素酸にも対応できます。試料組成や試薬組み合わせに応じて、バイアルを使い分けることをお奨めします。

  GC-16 GC-36-L GC-36-S TF-16 TF-36
材質 ホウケイ酸ガラス ホウケイ酸ガラス ホウケイ酸ガラス フッ素樹脂 フッ素樹脂
容積 100mL 50mL 50mL 100mL 50mL
使用可能温度 最大450℃ 最大450℃ 最大450℃ 最大210℃ 最大210℃
直径 Φ 42mm Φ 30mm Φ 30mm Φ 42mm Φ 30mm
高さ 120mm 180mm 130mm 120mm 134mm
入り数 16本 36本 36本 16本 36本
付属品 ホウケイ酸ガラス製時計皿 ホウケイ酸ガラス製摺合栓 ホウケイ酸ガラス製摺合栓 フッ素樹脂製カバー フッ素樹脂製カバー

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