全自動水銀分析装置 DMA-80 evo<エヴォ>は、加熱気化原子吸光法を取り入れ、試薬による化学的前処理を必要としません。液体および固体サンプルを直接測定し、測定後の廃液も出ないため、分析工程の手間が大幅に省けます。
また、オートサンプラーを採用し、最大40検体を約4時間で測定することができます。
応用分野
環境、農林水産、石油化学、食品、肥飼料、電力、工業、天然資源など
分析対象サンプル
固体:沈殿物、土壌、底質、スラッジ、動物組織、植物組織、魚介、石炭、油脂、セメント、塗料、生活用品など
液体:排水、飲料など
熱分解により全ての水銀がサンプルから放出されます。これによりサンプルの前処理は不要となり、化学物質の廃棄量が減ります。
例えばCV-AASと比較すると、トータル的に70%以上もランニングコストを抑えることができます。
DMA-80 evo | CV-AAS | |
サンプルの前処理操作 | 不要 | 酸分解などのサンプル溶液化 |
試薬などの準備 | 不要 | 試薬が必須 |
測定後の廃棄物 | ごくわずか | 廃酸溶液 |
サンプルの種類 | 液体、固体、気体 | 水溶液に限る |
サンプルの形状および量 | 最大1.5gまたは1.5ml | 約100ml溶液 |
定量範囲 | 低濃度~1500ng(標準) | 低濃度領域のみ |
測定における時間 | 約5分間 | 約4時間(前処理~測定) |
DMA-80 evoは、日常のメンテナンスを簡単に行えるようにデザインされています。触媒炉やアマルガメーターといった部品は長寿命であり、サンプルボートは数千回もの測定に耐えることが可能です。
さらに必要設備がキャリアガスのみであることは、他の水銀測定技術と比較して、測定コストを大幅に抑えます。
測定対象サンプルは、オートサンプラー内のサンプルボートから装置内に導入されます。
サンプルは始めに炉内で乾燥されたのち、酸素キャリアガス条件下にて加熱されます。さらに高温触媒炉にて過熱分解され、水銀蒸気が生成されます。
金アマルガメーターに捕集された水銀蒸気を加熱気化することで水銀が検出部へと送り込まれ、原子吸光法による吸収波長 254 nmにて測定されます。
DMA-80 evoには、デュアルセルタイプとワイドレンジタイプ、トリプルセルタイプと、3つのタイプがあります。
2種の測定セル、水銀ランプ、および水銀測定用検出器を備えた標準タイプです。
リファレンス用ビームを搭載したダブルビーム方式によって水銀ランプノイズを補正し、低濃度領域でのバックグラウンド強度を安定化させることで、より低い検出下限値(DL):0.0003 ngを実現しました。
デュアルセルタイプ | ワイドレンジタイプ | トリプルセルタイプ | |
測定濃度レンジ | 0.01~1,500 ng Hg | 0.03~30,000 ng Hg | 0.003~1,500 ng Hg |
検出下限 | 0.001 ng Hg | 0.003 ng Hg | 0.0003 ng Hg |
DMA-80 evoは、専用タッチパネル式コントロールターミナル、または市販PCにて制御・操作を行います。測定データはPDFおよびCSV形式にて出力可能です。
装置本体と連動し、測定時になんらかの異常が生じた場合には、エラーメッセージおよび本体ランプで状況を確認することができます。
また、装置の稼働状況や装置の状態を、装置前面に設けられたロゴライトによる色の変化にて確認することもできます。
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