酸試薬の添加作業は、多検体処理かつ複数の処理サイクルを要する試験所や分析機関にとって、ときおり煩雑で面倒になりがちです。
easyFILLは酸試薬の自動添加とともに、専用ラックにセットされた容器1本1本の添加量および試薬種類を管理・記録することが可能であるため、分析者の動的負荷と酸試薬への暴露を解消します。
これまで分析者自身が駒込ピペットやマイクロピペットを用いて行なっていた酸試薬添加操作は、easyFILLがすべて担います。
さらにeasyFILLでは、溶液の希釈操作にも対応します。前処理操作で調製された溶液を保存ボトルなどに移し替えたのち、イオン交換水や純水にて希釈操作を行ないます。特にICP分析装置オートサンプラーに使用するバイアルもeasyFILLにセットできるため、多数の測定検体の希釈定容操作を簡便に行なうことが可能です。
酸試薬の取扱操作では、ときに人為的ミスや汚染が発生した場合、分析結果や作業環境に大きく影響を与えるおそれがあります。
easyFILLによる酸試薬取扱操作は、駆動ポンプによる精確な分注機能と、汚染を回避する高純度PTFE素材製の送液ラインによって汚染原因を排除した操作を行なうことが可能です。
酸試薬の取扱操作は、主にピペット等の器具を用いて、ドラフトチャンバー内で行われます。このとき分析者は、少なからず酸試薬に対して、ばく露された環境下で操作を行なう状況になります。
easyFILLは酸試薬の添加操作の全自動化を実現し、分析者自身での酸試薬取り扱いを回避します。また酸蒸気を排出するための排気ファン機能を備えているため、作業環境の保全にもお役立てできます。
easyFILLによる試薬分注操作は迅速かつ精確に働くとともに、多種多様の容器やバイアルに対応しています。
マイクロ波試料前処理装置ETHOS UP/EASY、およびUltraWAVEに用いる各種容器、バイアルをeasyFILL専用ラックにセットし、最大6種類の酸試薬(硝酸、塩酸、過酸化水素、硫酸など)を個別に添加することが可能です。専用ラックは同型または異型を最大2つセットできます。
また、ICP測定装置に用いるオートサンプラー用バイアルに対応したラックも備えています。
easyFILLは専用のソフトウェアをインストールしたPCまたはタブレットにて制御されます。分析者はソフトウェア上から、分注試薬の種類と添加量、使用する容器を選択し、プログラムを作成・実行します。また、画面上でボトル内の試薬原液の残量や廃液タンク内の液量、バイアル配置を確認することができます。
Milestone社製マイクロ波試料前処理装置の各種容器のほか、ICP-OESおよびICP-MSオートサンプラー用バイアルにも対応できます。
容器/バイアル本数 | 容器/バイアルのサイズ | 対応ローター |
16本(8本がけ×2個) | φ35 – 44 mm | SK-15ET、SK-15、SR-15ET |
48本(24本がけ×2個) | φ25 – 31 mm | MAXI-44、MAXI-14、MAXI-24 HP |
30本(15本がけ×2個) | φ16mm | UltraWAVE(15本がけ) |
42本(21本がけ×2個) | φ30mm | ICP測定用容器(50mL容量) |
120本(60本がけ×2個) | φ16mm | ICP測定用容器(15mL容量) |
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