マイクロ波前処理法は、過去35年以上にわたり、サンプル前処理の基盤となっています。扱うサンプルの多様化と厳しい制限に直面する中、Milestoneはより優れた方法として、シングル・リアクション・チャンバー(SRC)技術を開発しました。ultraCLAVEで初めて導入され、その後、ultraWAVEの歴代モデルにも採用されたSRC技術は、現在では世界中の数千ものラボで導入されており、高い試料分解能力と安全性が認められています。
ultraWAVE 2 ecoは、これらのコアとなる利点を、使いやすくコンパクトなサイズの設計かつ、信頼性の高い分解性能、簡素化された日常操作、そして食品、環境、医薬品、ポリマーなど、幅広い用途に対応する柔軟な処理能力を持ち、Milestone SRCは現代のラボにとって実用的な選択肢となっています。
ultraWAVE 2 ecoの心臓部は、ステンレス製チャンバー、PTFE-TFM樹脂製ライナー容器、さらにバイアルで構成されています。
チャンバーは、特に高温高圧・耐酸性に優れた素材を厳選して使用しています。
このチャンバー内に搭載するライナー容器には、基本負荷(純水および硝酸試薬)を添加します。基本負荷はマイクロ波を吸収する加熱媒体として働き、各バイアル間の温度を平衡させる役割もあります。そして、装置に内蔵された温度コントロールシステムが温度を読み取る媒体となります。
基本負荷について
サンプルラックとバイアルを使ってサンプルの分解を行う場合には、サンプルラックの外側に水のようなマイクロ波を吸収しやすい液体を入れる必要があります。これを基本負荷と呼びます。基本負荷はマイクロ波により加熱されます。基本負荷の温度を測定し、マイクロ波の照射量を調節します。
また、基本負荷は熱媒体として、サンプル間での温度の均衡をとる働きもあります。
基本圧力について
ultraWAVE 2 ecoでは加熱前にチャンバー内に不活性ガス(N2)を封入して使用します。この圧力を基本圧力といいます。基本圧力の封入により、サンプル溶液の沸騰による損失を抑え、複数サンプル間でのクロスコンタミネーションを防ぐ役割があります。
例えば、水を約210℃まで加熱した場合の蒸気圧は20barです。しかし、あらかじめ40barの基本圧力をかけていた場合、合計圧力は60barに達します。これは270℃の際の蒸気圧に相当します。つまり、沸点まで約60℃の余裕があり、沸騰が抑えられます。

バイアルには分析対象となるサンプルを酸試薬とともに添加したのち、バイアルラックに搭載してライナー容器内に収納し、チャンバーを密閉します(1)。このときバイアルは基本負荷に浸漬された状態となります。
つづいて、ライナー容器内に基本圧力(不活性ガス(N2))を封入します。基本圧力を加えることで、バイアル内溶液の沸騰による酸試薬および金属元素の損失が抑えられ、複数バイアル間でのクロスコンタミネーションを防止します(2)。マイクロ波加熱処理における基本負荷温度はEasyTEMPにて測定され、全てのバイアル内温度を一括管理します(3)。処理終了後は空冷により冷却され、さらにライナー容器内の酸蒸気を自動排圧することで、処理溶液を簡単かつ安全に回収できます(4)。
※説明用の動画はultraWAVE 3です。


サンプルバイアルは、バイアルとPTFE製キャップの2点で構成されます。バイアルにキャップを載せてラックに載せるだけで、1本1本テープでシールする必要もありません。従来のマイクロ波処理装置のような、一つ一つの容器を密閉~開放する手間も時間も削減できます。
分析者は対象サンプルと酸試薬に応じてバイアル材質を、さらに処理サンプルの重量に応じてバイアル容量も選択できます。例えば、ICP-MSによる微量元素分析には石英、フッ化水素酸を用いた処理ではフッ素樹脂、さらに使用後洗浄工程を省略できるディスポーザブル向けのガラス材質をご提案します。
石英およびフッ素樹脂製バイアルは、酸分解処理後に洗浄工程を行なうことで繰り返し使用できます。それぞれ酸試薬を用いた加熱洗浄により、常にクリーンな状態を保つことが可能です。
ultraWAVE 2 ecoは、さまざまな組成のサンプルを、各サンプルに応じた酸試薬の組み合わせにて同一バッチ内で一括処理することが可能です。これにより、各組成に応じた酸分解条件を模索する必要はなくなり、前処理操作に関する作業効率を大幅に向上させることができます。また、このときのサンプル処理量や酸試薬種類に応じて、サンプルバイアルを選択し使用します。
例えば、多くの検体数を短期間で分析しなくてはならない場合は、26本掛けバイアルを用いて処理することが可能です。また試料が大量の場合は、4本掛けバイアルにて1検体あたりグラム単位で処理することもできます。
さらに複数検体の同時処理であっても、お互いのバイアルへのクロスコンタミネーションがなく、微量元素分析に適した酸分解処理を実現します。
※説明用の動画はultraWAVE 3です。
自動試薬分注モジュール easyFILL(イージーフィル)と組み合わせて使用することで、酸溶媒の注液作業を簡便化することもできます。検体数が多くても、すべてのバイアルにおいて安全で確実な酸添加を実現します。
SRCテクノロジーは、世界中の数千ものラボで様々な用途にすでに導入されています。
ultraWAVE 2 eco はMilestoneの長年にもわたる専門知識を、最も関連性の高いワークフローに焦点を絞り最適化された分解システムに統合し、あらゆる分析において信頼性の高い結果を保証します。
幅広い温度・圧力範囲、そして高い生産性を備えたultraWAVE 2 ecoはあらゆるニーズに対応します。
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